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日本では、台風の発生・接近・上陸が7月から10月にかけて多くなります。8月は台風の発生数が平年で最も多い月です。本格的な接近の前に、できる備えを今から進めましょう。

台風は、発生後には進路や強さの予報が段階的に発表されるため、地震とは異なり、最新情報を確かめながら早めに備えられる災害です。ただし進路や強さは変わることがあるので、気象庁や自治体の最新情報を確認してください。それでも毎年、上陸直前のホームセンターやスーパーで養生テープや水が売り切れる光景が繰り返されます。接近してからでは間に合わない備えを、静かな今のうちに済ませておきましょう。

1. ハザードマップで「わが家のリスク」を知る

すべての備えの出発点です。政府広報でも、気象情報の確認とあわせてハザードマップでの事前のリスク把握が呼びかけられています。

自治体が公開するハザードマップで自宅周辺の浸水・洪水・土砂災害・高潮の危険を確認し、自治体の避難情報と内閣府の「避難行動判定フロー」に沿って、立退き避難が必要か、自宅で安全を確保できるかを家族で確認します。

注意したいのは、地図で色が付いていない場所でも、低い土地や崖のそばなどでは危険が残ることです。反対に、浸水想定区域の中でも条件を満たせば自宅にとどまる選択肢(屋内安全確保)が取れる場合があります。どちらも自己判断で「うちなら大丈夫」と決めず、自治体の案内を確認してください。土砂災害の危険がある場所では、立退き避難が原則です。

2. マイ・タイムラインを作る

マイ・タイムラインとは、台風接近時に「いつ・誰が・何をするか」を時系列で決めておく、家族の防災行動計画です。国土交通省も作成を推奨しています。難しく考えず、紙1枚で十分です。

以下は作成例です。実際には、気象庁の最新情報、自治体の避難情報、家族構成や地域の危険に合わせて、行動の時期を前倒ししてください。

  • 3日前: 気象情報の確認開始。備蓄・持ち出し袋の点検
  • 1日前: ベランダ・庭の飛びそうな物を屋内へ。断水に備えて生活用水を確保する(浴槽に水をためる場合は飲用せず、小さな子どもが入れないようにする)。スマホ・バッテリーをフル充電
  • 半日前: 避難する家は、暗くなる前・風雨が強まる前に避難完了
  • 接近中: 外に出ない。窓から離れる

判断の基準も、あらかじめ家族で共有しておきましょう。「暗くなる前・風雨が強まる前に動く」、そして危険な場所にいて避難に時間がかかる人(高齢者、障害のある人、乳幼児連れなど)は警戒レベル3「高齢者等避難」で避難を始め、その他の人も警戒レベル4「避難指示」までに危険な場所から避難を終える——これが基本です。自治体からの避難情報が出ていなくても、危険を感じたら自ら早めに避難してください。

3. 家の外まわりを点検する

強風で凶器になるのは、意外と自分の家の物です。

  • ベランダの物干し竿、植木鉢、サンダル → 室内へ入れる段取りを決めておく
  • 雨どい・排水溝の落ち葉詰まり → 晴れた日に掃除
  • 窓ガラスまわり → 飛来物対策の準備(養生テープは割れたガラスの飛散軽減が目的で、割れ自体は防げない点に注意

4. 停電・断水セットを点検する

台風では、停電や断水、通信障害などが起こることがあります。ライト・電池・モバイルバッテリー・カセットコンロ・飲料水・携帯トイレを、シーズン前にまとめて点検します。ポータブル電源のような大物は、必要かどうかを毎年この時期に家族で検討するとよいでしょう。

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5. 備蓄の量を「数字で」確認する

最後に、水と食料です。台風による停電・断水・物流停止は数日続くことがあります。目安は食品が最低3日分、できれば1週間分。水は飲料・調理用として1人1日約3リットル。食器洗いなどに使う生活用水は、これとは別に必要です。

「たぶん足りてる」のまま台風の季節を過ごすのは危険です。家族構成を入れるだけで必要量と不足分が出る「そなえ計算室」で、充足度を数字で確認しておきましょう。不足リストを印刷すれば、混雑前の落ち着いた店で買い足せます。売り切れ棚の前で焦るか、余裕で眺めるか——分かれ目は今週の1分です。


出典

  • 政府広報オンライン「大雨や台風の気象情報に注意して早めに防災対策・避難行動をとりましょう」 gov-online.go.jp
  • 気象庁「台風の発生、接近、上陸、経路」 jma.go.jp
  • 気象庁「台風情報の種類と表現方法」 jma.go.jp
  • 内閣府「避難情報に関するガイドライン」 bousai.go.jp
  • 内閣府「避難行動判定フロー」 bousai.go.jp
  • 国土交通省「マイ・タイムライン」 mlit.go.jp
  • 農林水産省「災害時に備えた食品ストックガイド」 maff.go.jp
  • 農林水産省「家庭備蓄ポータル」 maff.go.jp