いま171とweb171は災害運用中です(2026年8月3日時点)

7月28日に発生した熊本県を震源とする地震を受け、NTT東日本・NTT西日本は同日午後4時31分に災害用伝言ダイヤル171と災害用伝言板(web171)の運用を開始しました。現在は練習用の期間ではありません。 被災地の方やそのご家族など、実際の安否確認が必要な方は、公式の案内に従ってご利用いただけます。練習目的の利用は、災害運用が終わってから、次の体験利用日に行ってください。 提供状況や利用条件は変わるため、ご利用前にNTTの最新情報をご確認ください。

大きな地震が起きたとき、多くの人が最初にすることは同じです。家族に電話をかける。

ところが、その「多くの人が同じことをする」ことが、電話をつながらなくします。総務省の説明によると、東日本大震災の直後は、携帯電話事業者によっては最大で平常時の約50〜60倍以上の通話が一時的に集中したとされています。

こういうときのために用意されているのが、災害用伝言サービスです。伝言を預かってあとから相手に届ける仕組みで、大きく3つ。声で残す「災害用伝言ダイヤル(171)」、携帯電話会社の「災害用伝言板」、パソコンやスマホから使える「災害用伝言板(web171)」です。

家族で決めごとをするところから始めたい方は、子どもと決める「家族防災会議」のほうが先に読むのに向いています。この記事は、そこで触れた171を、操作と使い分けまで掘り下げた版です。

なぜ、これならつながりやすいのか

171は全国に分散したシステムで運用されていて、混み合っている被災地ではなく、それ以外の場所で伝言を預かります。伝言板のほうは、混み合いやすい音声通話ではなく、インターネット(データ通信)で登録・確認をします。混んでいる道を避けて別の道を通る、ということです。相手と直接つながる必要がないので、相手が電話に出られる状態かどうかも関係ありません。

171の使い方は、押すボタンだけ覚える

  1. 171 をダイヤルする
  2. 音声案内に従って、録音なら 1、再生なら 2 を押す
  3. 音声案内に従って、連絡をとりたい人の電話番号を押す(固定電話なら市外局番から)
  4. 伝言を録音、または再生する

覚えることは「171」と「録音は1、再生は2」だけです。事前の登録もいりません。

個人情報は必要最小限に。 ここは見落としがちなところです。暗証番号なしの伝言は、キーにした電話番号を知っている人なら誰でも再生できます。 氏名、住所、子どもだけでいる居場所などを、詳しく残しすぎないようにしてください。

家族など決めた人だけで確認したい場合は、事前に4桁の暗証番号を家族で共有しておき、暗証番号を使う録音は「3」、再生は「4」を選びます。ただし暗証番号を忘れてもNTTでは解除できないので、そこは注意してください。

覚えておきたい数字

1つの伝言は30秒以内です。30秒は思っているより短いので、「無事です、○○小学校にいます、また夕方に入れます」——このくらいで区切るつもりでいると、慌てずにすみます。

1つの電話番号に保存できる伝言の数は、災害の状況に応じて1〜20件の範囲で決まり、上限を超えると古いものから上書きされます。今回の熊本県を震源とする地震では、運用開始時点で10件と案内されています。利用するときは、最新の公式発表を確認してください。

なお、NTT東日本・西日本が提供する電話サービスから録音・再生する場合の通話料は無料です。それ以外の電話や携帯電話からかける場合は、契約している会社にご確認ください。

文字で残したいなら、伝言板

携帯電話会社の災害用伝言板は、「無事です」などの項目と短いコメントで安否を登録する仕組みです。登録できる地域、文字数、保存件数、利用方法は会社によって異なるため、契約している会社の公式案内を確認してください。登録された情報の確認は、被災地の外からできるサービスもあります。

web171(web171.jp )は、パソコンやスマートフォンから電話番号を入力して使うもので、1件あたり100文字以下、1つの番号につき20件まで、保存は提供期間終了まで(最大6か月)とされています。事前に利用者登録をしておくと、伝言が届いたときにメールや電話(音声)で自動的に知らせてくれます。設定はいつでもできるので、落ち着いているときに済ませておく価値があります。

web171でも、個人情報は必要最小限に。 認証を設定していない伝言は、電話番号をキーに不特定多数の人が閲覧できる可能性があります。閲覧できる人を家族などに限りたい場合は、利用者情報を事前登録し、伝言板への登録・閲覧の認証を設定してください。通知先のメールアドレスや電話番号も、登録間違いや古い情報がないか確認しておきましょう。

そして大事なのが、171とweb171は連携していて、どちらで登録した伝言も、もう一方から確認できることです。祖父母は固定電話から171、子どもはスマホからweb171、と手段がばらばらでも伝言はつながります。

練習できる日は、思っているより多い

災害用伝言サービスは、次のような日に体験利用ができます。

  • 毎月1日、15日
  • 正月三が日(1月1日〜3日)
  • 防災とボランティア週間(1月15日〜21日)
  • 防災週間(8月30日〜9月5日)

毎月2回、練習の機会があります。 会社によってはこれ以外にも体験日を設けている場合があり、地域の防災訓練に合わせて使えることもあります。

ただし、災害運用中は練習目的で使わず、被災地の安否確認のために利用してください。 冒頭に書いたとおり、この記事を公開した時点では災害運用が続いています。練習は、運用が終わってからの体験利用日にお願いします。

練習のついでに決めておくとよいのが、「わが家は誰の番号に伝言を入れるか」です。171も伝言板も電話番号を鍵にして伝言を探すので、家族が別々の番号に入れると探す手間がかかります。「連絡は全員、父の携帯番号あてに」と決めておくだけで、迷いがなくなります。

最後にひとつ。提供を始めるかどうか、登録できる電話番号、保存件数や期間などの条件は、そのときの災害や通信状況に応じてNTT東日本・NTT西日本が決め、公式サイトやテレビ、ラジオなどで案内されます。だから「これさえあれば連絡がとれる」とは言えません。

それでも、連絡手段を何も知らない状態と、「171」を覚えていて、家族で使う番号を決めている状態とでは、災害時の動きやすさがまったく違います。次の体験利用日に、ご家族と一度試してみてください。


出典

  • 総務省「災害用伝言サービス(災害用伝言ダイヤル・災害用伝言板等)」 soumu.go.jp
  • NTT東日本・NTT西日本「熊本県を震源とした地震に伴う『災害用伝言ダイヤル(171)』、『災害用伝言板(web171)』の運用開始について(午後4時31分時点)」(2026年7月28日) ntt-east.co.jp
  • NTT東日本「災害用伝言ダイヤル(171)概要とご提供のしくみ」 ntt-east.co.jp
  • NTT東日本「災害用伝言ダイヤル(171)伝言の録音方法」 ntt-east.co.jp
  • NTT東日本「災害用伝言ダイヤル(171)伝言の再生方法」 ntt-east.co.jp
  • NTT東日本「災害用伝言ダイヤル(171)体験利用のご案内」 ntt-east.co.jp
  • NTT東日本「災害用伝言板(web171)概要とご提供のしくみ」 ntt-east.co.jp
  • NTT東日本「災害用伝言板(web171)利用規約」 ntt-east.co.jp
  • NTT西日本「災害用伝言板(web171)Q&A」 ntt-west.co.jp