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地震、台風、落雷、猛暑による電力ひっ迫。停電は、災害の中でもっとも身近に起こりうるトラブルです。それなのに「停電の備え」は、水や食料に比べて後回しにされがちです。
この記事では、家庭の停電対策を「明かり」「電源」「冷蔵庫」の3点に絞って整理します。
対策1: 明かり——「1人1灯+部屋に1灯」
夜間の停電でまず困るのは明かりです。真っ暗な家の中での移動は、転倒やガラス片でのケガにつながります。
- 懐中電灯またはヘッドライトを1人1灯。両手が空くヘッドライト型は片付けや調理で特に役立ちます
- ランタン型ライトをリビングなど主要な部屋に1灯。部屋全体を照らせると家族が落ち着けます
- 置き場所を固定する。「玄関の靴箱の上」「寝室の枕元」など、暗闇でも手探りで届く場所に
ろうそくは火災の危険があるため、地震後の使用は避け、電池式を基本にしましょう。忘れがちなのが予備電池です。ライトごとに使う電池のサイズを確認し、多めにストックしておきます。停電時に多いのが「単3はたくさんあるのに、ラジオやランタンが単1で動かない」というサイズ違いの困りごとです。単3電池を単1・単2として使える電池アダプターを何個か入れておくと、手持ちの電池を融通できます。
対策2: 電源——スマホは「情報のライフライン」
停電時のスマホは、安否連絡・災害情報・明かりを兼ねる命綱です。
- モバイルバッテリーを用意。必要な数は人数だけでなく端末の数と、何回充電したいかで決まります。停電の長期化も想定して容量を選びましょう。購入時は定格容量・PSE表示・メーカーの注意事項を確認してください
- 余裕のあるうちに充電しておく習慣をつける
- 車がある家庭は、車内のUSB電源(シガーソケット充電器)も補助になります。ただし停車中にエンジンをかける場合は、閉めきった車庫や、排気口が雪などでふさがれる場所を避け、車の取扱説明書と安全上の注意に従ってください
手回し充電ラジオは、電池が尽きたときの保険として1台あると心強い存在です。ただし発電できる量や受信のしやすさは製品ごとに差があります。買ったら一度、実際に回して動くか確かめておきましょう。
対策3: 冷蔵庫——「開けない」が最強の保冷術
停電すると冷蔵庫はただの箱……と思いきや、実は数時間は冷たさを保ちます。一般に、ドアを開けなければ2〜3時間程度は庫内の冷気が保たれるとされています(設置環境や季節により短くなることもあります)。
- とにかくドアを開けない。開けるたびに冷気が逃げます
- 冷凍庫に保冷剤や、冷凍可能と表示された未開封のペットボトル飲料を普段から入れておくと、保冷時間を延ばす助けになります。冷蔵室へ移すこともできます。※一般のペットボトルは変形・破損のおそれがあるため凍らせないでください
- 停電が長引きそうなら、庫内の温度と停電時間を確かめ、安全を確認できるものから計画的に使います。クーラーボックスがあれば保冷剤とともに移し替えます
- 温度管理の状況が分からない食品や、少しでも異常がある食品は、見た目やにおいだけで安全と判断せず、無理に食べないでください。農林水産省も「においや色、味では食中毒菌がどの程度いるか判断できない」と注意しています
夏場の停電は食品が傷みやすいだけでなく、エアコンが止まり室温も上がります。無理をせず、涼しい場所への移動や水分補給を心がけてください。
「停電セット」を1か所にまとめよう
ライト、電池、モバイルバッテリー、手回しラジオ。これらを1つの箱にまとめて「停電セット」にしておくと、いざというとき家族の誰でも取り出せます。
注意したいのは、電池にもモバイルバッテリーにも寿命や使用推奨期限があることです。「いざ使おうとしたら全部切れていた」を防ぐには、備蓄品として期限管理に組み込むのが確実です。備蓄の期限・点検管理には「備蓄めぐり」をどうぞ。電池のような「期限を忘れがちな備え」ほど効果を発揮します。
出典
- 農林水産省「冷蔵庫のかしこい使い方」(「においや色、味では食中毒菌がどの程度いるか判断できない」と記載。2026年7月24日 確認) maff.go.jp
- Panasonic「停電で冷蔵庫は何時間もつ?中身を守る方法と停電時の保冷対策」 panasonic.jp
- 政府広報オンライン「大雨や台風の気象情報に注意して早めに防災対策・避難行動をとりましょう」 gov-online.go.jp
- 農林水産省「災害時に備えた食品ストックガイド」 maff.go.jp