備蓄の話は、たいてい「大人ひとり1日3リットル」から始まります。ただ、家族の中に赤ちゃんがいる家、食べられないものがある家、そして高齢の家族がいる家では、その一般論とは別に、あわせて見ておきたいものがあります。
国も、そこは分けて考えています。
国は、要配慮者向けのガイドを別に用意している
農林水産省は、家庭備蓄のガイドを2種類公開しています。一般向けのものと、もうひとつ、こう説明されているものです。
乳幼児、高齢者、慢性疾患・食物アレルギーの方などに向けて、家庭備蓄を行う際に必要な情報、災害時における食事の注意点などをとりまとめた「要配慮者のための災害時に備えた食品ストックガイド」を公開しています
一般向けの備蓄リストとは別に、高齢者のための項目が立てられているということです。実際、このガイドは分割してダウンロードできる形になっていて、そのうちの1つが「高齢者の備え」です。
中身をここに書き写すことはしません。こちらで確認できたのは、高齢者向けのページが独立して用意されている、というところまでです。食事の形や量は、その方の状態によってまったく変わります。ガイドの該当ページを開いて、当てはまるところだけを持ち帰るのが、いちばん確かだと思います。
なお、飲み込みにくさや持病による食事の制限がある場合は、かかりつけの医師や管理栄養士にご相談ください。この記事は、家に置いておく物と、家の点検についての案内です。
備蓄とあわせて、確かめておきたいもの
ここからが、この記事でお伝えしたいところです。
住宅用火災警報器は、10年ほどで交換の目安が来ます。ただ、高齢の家族がいる家には、もう一段あります。消防庁は、住宅防火の案内でこう書いています。
高齢者の方、目や耳の不自由な方には、音や光のでる補助警報装置の増設をおすすめします
警報器は、鳴ることが目的ではなく、気づいてもらうことが目的です。 ここは、食料や水の備蓄とは別に、確かめておきたいところです。夜中に警報が鳴っても、寝ている本人が気づけなければ、逃げ始めるのが遅れてしまいます。
消防庁は同じページで、連動型の警報器についても説明しています。1つが感知すると、連動設定をしたすべての警報器が警報を出す仕組みです。配線によるものと、無線式のものがあると書かれています。
離れて暮らす実家を思い出してみてください。警報器はどこに付いているでしょうか。寝室にあるでしょうか。寝室が2階以上なら、階段の上にもあるでしょうか。付いていたのは、10年より前でしょうか。
消防庁の「住宅用火災警報器Q&A」によると、基本の設置場所は寝室と、寝室がある階の階段の上部です。台所などは、市町村の火災予防条例によって設置が必要な地域があり、詳しくは管轄の消防本部・消防署に尋ねるよう案内されています。
今日できること
買い物に行く必要はありません。今日は電話で聞けることから始めて、次に実家へ行ったときに確かめることを決めておきましょう。
- 実家の警報器は、寝室や、寝室が2階以上にある場合の階段上部など、地域の条例で必要な場所に付いているか。台所などの扱いは、管轄の消防本部・消防署の案内も確認する
- 付けたのはいつごろか。10年より前なら、交換の目安を越えている
- 鳴ったとき、寝ている場所で本人が気づけるか
- 食べ物と水は、普段の食事、食べる機能、持病、地域の事情に合わせ、農林水産省の要配慮者向けガイドを見ながら必要量を確認できているか
このうち3つ目は、カタログを見ても、本人の予想を聞くだけでも分かりません。家族などが取扱説明書に従って点検ボタンで作動を確認し、本人が普段寝ている場所で警報に気づけるかも一緒に確かめます。 高い場所の機器を無理に操作せず、必要なら管轄の消防本部・消防署や販売店に相談してください。火や煙を使って自己流で試すことはせず、機種の取扱説明書に従ってください。音だけで気づきにくい場合は、光などで知らせる補助警報装置や連動型も選択肢です。
食料や水をその方の状態に合わせて備えることと、火災警報器が必要な場所で作動し、本人が気づけるかを確かめることは、どちらも後回しにできません。実家の備えを見直すときは、あわせて確認しましょう。
出典
- 農林水産省「災害時に備えた食品ストックガイド」(同ページで「要配慮者のための災害時に備えた食品ストックガイド(令和8年9月)」と表示されていることを2026年9月23日に確認。原文「乳幼児、高齢者、慢性疾患・食物アレルギーの方などに向けて、家庭備蓄を行う際に必要な情報、災害時における食事の注意点などをとりまとめた『要配慮者のための災害時に備えた食品ストックガイド』を公開しています」、および同ガイドが全体版と分割版で公開されていることを確認。2026年9月14日 確認) 災害時に備えた食品ストックガイド
- 農林水産省「要配慮者のための災害時に備えた食品ストックガイド」分割版(「高齢者の備え」として独立したページが公開されていることを確認。画像として作られたPDFのため、こちらの機械では本文を読み取れておらず、記述の引用は行っていません。2026年9月14日 確認) 要配慮者のための災害時に備えた食品ストックガイド
- 総務省消防庁「住宅防火関係 住宅用火災警報器を設置しましょう!」(原文「高齢者の方、目や耳の不自由な方には、音や光のでる補助警報装置の増設をおすすめします。」、および連動型住宅用火災警報器は1つが感知すると連動設定を行ったすべての警報器が警報を発し、配線によるものと無線式のものがあることを確認。2026年9月14日 確認) 住宅防火関係 住宅用火災警報器を設置しましょう!
- 総務省消防庁「住宅用火災警報器Q&A」(原文「市町村条例によって、台所などにも住宅用火災警報器の設置が必要となる地域もあります。」、および寝室と、寝室が2階にある場合などの階段室への設置、「定期的に点検ボタンを押すなどして作動確認を行いましょう。」を確認。2026年9月23日 確認) 住宅用火災警報器Q&A