夜中にスマートフォンが、ふだん聞かない音で鳴り出す。緊急地震速報です。

気象庁によると、緊急地震速報を見聞きしてから強い揺れが来るまでの時間は、数秒から数十秒しかありません。考えてから動くには短すぎる時間です。だからこそ、鳴ったら何をするかを先に決めておくことが備えになります。

画面を読む前に、音で気づく

気象庁は、緊急地震速報が出たことにすぐ気づけるよう、専用の音(報知音)を覚えておくことをすすめています。

テレビやラジオの内容、スマートフォンに届いた文面を確かめているうちに、強い揺れへの備えが遅れてしまうからです。音に気づいたら、周囲の状況に応じて身を守る行動をとることで、その数秒を生かせます。

報知音には、テレビやラジオ、防災行政無線などで使われる「チャイム音」と、携帯電話会社共通の「ブザー音」などがあります。放送局や携帯電話会社のホームページで聞けるものもあるので、家族で一度、音を聞いておくのがおすすめです。

基本は「あわてずに、まず身の安全」

気象庁は、見聞きしたときの行動の基本を次のようにまとめています。

「周囲の状況に応じて、あわてずに、まず身の安全を確保する」

まわりの人に声をかけながら、というのも大事な点です。揺れを先に感じたときも、速報を先に見聞きしたときも、とる行動は同じだとされています。

場面ごとの動き方

気象庁の解説から、主な場面をまとめます。

家にいるとき

  • 頭を守り、丈夫な机の下など安全な場所へ
  • あわてて外へ飛び出さない
  • 無理に火を消そうとしない

車を運転しているとき

  • 急ブレーキはかけず、ハザードランプをつけてゆるやかに速度を落とす
  • 大きな揺れを感じたら、道路の左側に止める

乗り物や外出先にいるとき

電車やバスに乗っているときは、つり革や手すりにしっかりつかまります。エレベーターでは、最寄りの階で止めて、すぐに降ります。

外を歩いているときは、ブロック塀の倒壊や、看板・割れたガラスの落下に気をつけます。山やがけの近くでは、落石やがけ崩れに注意します。

速報は、間に合わないこともある

知っておきたいのは、緊急地震速報には限界があることです。

気象庁は、解析や伝達に数秒ほどかかるため、内陸の浅いところで起きた地震などでは、震源に近い場所では強い揺れに間に合わないことがあると説明しています。

つまり、速報が鳴らないまま揺れが来ることもあります。気象庁も、ふだんから家の耐震化や家具の固定など、地震そのものに備えることを呼びかけています。速報は「最後の数秒」を生かす道具で、備えの代わりにはなりません。

今日できること

家族でひとつだけ、決めておいてください。

  • 家のどこにいたら、どこへ身を寄せるか(寝室・台所・居間)

報知音を一度聞き、「鳴ったらここ」と決めておくだけで、いざというときに迷う時間を減らせます。


出典

  • 出典:気象庁ホームページ「緊急地震速報を見聞きしたときは」(見聞きしてから強い揺れまで数秒から数十秒であること、報知音を覚えておく必要とその理由、チャイム音・ブザー音などの種類、行動の基本、家庭・自動車運転中・鉄道やバス・エレベーター・街中・山やがけ付近での行動例、揺れを先に感じた場合も行動は同じであること、家屋の耐震化や家具の固定の呼びかけを確認。2026年9月30日 確認) 緊急地震速報を見聞きしたときは
  • 出典:気象庁ホームページ「緊急地震速報のしくみ」(解析や伝達に数秒程度かかるため、内陸の浅い地震などで震源に近い場所への提供が強い揺れの到達に原理的に間に合わないことを確認。2026年9月30日 確認) 緊急地震速報のしくみ